DeNA「泥縄経営」の限界露わ
業績悪化で「球団売却説」も浮上
2015年10月号
プロ野球参入から四季目となった今年、横浜DeNAベイスターズはシーズン中盤に首位に立ち、低迷するセ・リーグの台風の目となった。最終的に初のプレーオフ進出は逃したが、親会社交代後の組織改革が成果を出し始めたとみられていた。そんな発展途上の球団について不穏な噂が流れている。
「DeNA(ディー・エヌ・エー)は早くもチームを身売りするのではないか」
ある球団関係者はこうした話が内部にあることを打ち明ける。理由は、プロ野球を使った広告効果に見切りをつけたからではなく、右肩下がりのDeNAの業績にあるという。経済誌記者が語る。
「DeNAは『日本のグーグルになる』と掛け声だけは勇ましいが、最終的には『ゲーム会社』を抜け出せない。柱となる目ぼしい新規事業はないまま迷走している」
会社を見限った春田前会長
直近の二〇一五年三月期の決算は、売上収益が一千四百二十四億円と前期比で二一・五%下落し、営業利益は二百四十七億円と前期比で半減している。四半期ごとの売り上げ推移を見ると、五百億円を超えてピークだった一二年十〜十二月期から減少し続けてき・・・