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経済

みずほの十八番「内紛劇」に新展開

旧「第一勧銀」が集中攻撃の憂き目に

2015年10月号

 FBIのろくで(D)なし―というそうな。  いまのみずほフィナンシャルグループ(FG)の行内勢力図を端的に表した語呂合わせで、今夏以降、幹部行員ばかりか中堅行員の間にも浸透しつつあるらしい。  みずほ銀行(BK)関係者によると、FBIの「FB」はFujiBank、みずほの母体の一つとなった旧富士銀行を指すという。さすればいうまでもあるまい。「I」は旧日本興業銀行の英語名の略称・IBJの頭文字。そして「D」は同じく旧第一勧業銀行(DKB)のそれだ。要するにこのフレーズは「グループの枢要ポストを旧富士銀出身者(FB)と旧興銀出身者(I)が独占し、ろくでもない存在の旧第一勧銀出身者(D)が『なし』、つまりは急速にパージされているということを意味している」というわけだ。  こうした勢力図の変貌ぶりを如実に示すことになったのが、ある不祥事を巡り、最近になって下された行内処分だ。 レイプ事件で驚くべき処分 「BK新橋支店レイプ事件」。同支店の法人営業部門に籍を置く四十歳代男性管理職行員が昨年十一月末、同じく富裕層顧客などを担当する総合職女性行員に宴席で・・・