《罪深きはこの官僚》常盤 豊(文部科学省高等教育局長)
国立大学「文系学部潰し」を続行
2015年9月号
文部科学省が「火消し」を続けている。八月の定期人事異動で、高等教育局長に就いたばかりの常盤豊はマスコミ向けのレクチャーに追われているという。常盤が消そうとしているのは、「文系学部潰し騒動」で燃え広がった文科省への批判の炎だ。
「今回は、メディア側からの申し入れを受けるだけでなく、文科省側から『インタビューしないか』と各社にオファーしており必死さが伝わってくる」
文科省担当記者はこう語る。きっかけとなったのは六月に文科省が各国立大学に出した一本の通知だ。この通知自体は、国立大の第三期中期目標・計画の期間が来年度からスタートするのに合わせたものであり、内容は教員の年俸制導入や学長補佐体制の確立、コンプライアンス体制の充実など多岐にわたる。その中の「ミッションの再定義」の項目で、教員養成系、人文社会科学系の学部や大学院について社会的要請の高い分野への転換や、廃止を求めた一文が批判の集中砲火を浴びたことは記憶に新しいだろう。特に食い扶持を懸念する文系学部の教員からは、「文系切り捨て」「教養教育の軽視」「産業界へのおもねり」といった悲鳴にも近い声が・・・
「今回は、メディア側からの申し入れを受けるだけでなく、文科省側から『インタビューしないか』と各社にオファーしており必死さが伝わってくる」
文科省担当記者はこう語る。きっかけとなったのは六月に文科省が各国立大学に出した一本の通知だ。この通知自体は、国立大の第三期中期目標・計画の期間が来年度からスタートするのに合わせたものであり、内容は教員の年俸制導入や学長補佐体制の確立、コンプライアンス体制の充実など多岐にわたる。その中の「ミッションの再定義」の項目で、教員養成系、人文社会科学系の学部や大学院について社会的要請の高い分野への転換や、廃止を求めた一文が批判の集中砲火を浴びたことは記憶に新しいだろう。特に食い扶持を懸念する文系学部の教員からは、「文系切り捨て」「教養教育の軽視」「産業界へのおもねり」といった悲鳴にも近い声が・・・