官邸機能障害の元凶「今井尚哉」
悪評紛々「首相秘書官」の実像
2015年9月号
「政権の支持率が高く官邸がイケイケのときはよかったが、逆風が吹き始めてみると彼は危ない」
自民党の重鎮議員はこう語る。彼とは、首相政策秘書官、今井尚哉のこと。経団連元会長の今井敬と、元通産事務次官今井善衛という二人の叔父を持つ由緒正しき出自の今井は、第二次安倍晋三政権発足直後から官邸のキーマンとして動いてきた。首相の右腕とまでいわれるその働きぶりについてはこれまでも度々伝わっているが、最近聞こえてくるのは悪評ばかり。ともすれば「今井が官邸のアキレス腱になりかねない」(全国紙政治部記者)という。
歪んだ自己顕示欲
「今井はすぐ相手を怒鳴りつける。被害者は同じ官邸のスタッフだ」
全国紙の政治部ベテラン記者はこう語る。仕事をしていれば部下などにきつく注意する局面はあるだろうが、今井の場合は常軌を逸するケースが多い。
「マスコミと首相のオン(レコ)のぶら下がりを切り上げさせるのが遅い」
今年五月、官邸五階の首相執務室に隣接する秘書官室で怒声が響いた。今井の餌食にされたのは当時首相秘書官を務めていた山田真貴子だ。秘書官室は事務スタッフを入れ・・・