北朝鮮軍部に「不穏」な兆し
暴君・金正恩への忠誠に「陰り」
2015年8月号
傀儡保守メディアの連中は、我が軍隊のある将官が「ソウルに来ている」というデマをまき散らしたかと思えば、誰それを「極刑に処した」などという荒唐無稽な謀略ラッパを吹きまくり、世論を惑わしている―。朝鮮中央通信は七月八日、韓国メディアが報じた朴勝元・朝鮮人民軍上将の韓国亡命を否定する論評を流し、激しく韓国側を非難した。
だが、朴上将の近況は「馬息嶺スキー場で建設作業を指揮している」と具体的に説明しておきながら、国際社会の反響が段違いに大きかった「極刑」の対象者である、玄永哲・人民武力部長については、近況を伝えるどころか、名前を引用することもなかった。
この反応について、韓国政府内では「張成沢の粛清で国際的非難を浴びた経験から、敢えて玄永哲の粛清を認めないのではないか」(政府関係者)という声が上がっている。しかし、日米韓三カ国政府は金正恩について「外交に興味がない指導者」と分析している。二〇一一年末に権力の座に就いて三年余。首脳会談を一度もやらない金正恩が、国際的反響をそんなに気にしているとも思えない。
金正恩が恐れているのは、朝鮮人民軍の反乱だ。黄炳瑞・軍総政治局長・・・