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経済

JR東日本の「大事故」は続く

いまだ「過激派労組」がやりたい放題

2015年5月号

 JR各社の「長男」として君臨してきたはずの東日本旅客鉄道(JR東)の地位が揺らいでいる。重大事故の頻発によって社内の歪みが露呈し、首都圏の輸送を担う世界一の巨大鉄道会社は解体的出直しが迫られている。 「初歩的誤りであって、極めて遺憾なことだと思っている」  太田昭宏国土交通大臣は、四月二十一日の閣議後の記者会見で珍しく語気を強めた。四月十二日に発生したJR山手線内の電化柱倒壊事故について、JR東が強度計算を怠っていたことについて語ったものだが、返す刀で二十日からJR東に保安監査に入っていることを明かした。国交省担当記者が語る。 「要するに国交省はJR東日本の自浄作用に期待していないということ」 JR東海の後塵を拝す経営  山手線事故については既に報道されている通り、四月十日から十二日の間に少なくとも三回は柱が傾いていることを把握していた。技術的な問題は枚挙に暇がないが、専門家はこう語る。 「既存の柱を撤去する際に、力がかかっていた架線や支えから撤去すること自体がありえない」  極めて初歩的なミスであり、JR東ではこれがまかり通っ・・・

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