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社会・文化

《日本のサンクチュアリ》 JALの「操縦室」

乗るのが恐ろしくなる「実話」続々

2015年5月号

 日本航空(JAL)の再上場から二年以上が経過し、巷間伝えられているのは「V字回復」「全日空より好調なJAL」といった景気のいい話ばかりだ。JAL関係者が警鐘を鳴らす。

「企業体としてのJALは完全に生まれ変わったが、代わりに社内の空気はギスギスしている。それどころか、安全を脅かす事態が放置されており、いつか重大な事故に壓がりかねない」

 劇的な復活の陰で、質の低いパイロットがのうのうと乗務するという信じ難いことも行われているという。

 JALのコックピットで今、何が起きているのか。


「疑惑の翼」ボーイング737


「大手航空会社を気取っているが、内実は格安航空会社(LCC)と大差ない。ジャーマンウィングスの事故はJALには他人事ではない」

 国内外の航空会社に詳しいジャーナリストはこう断言する。

 一度は破綻したものの、再上場を果たしたJALが、LCCと同レベルであるとは俄かに信じがたい。現在の状・・・