《土着権力の研究》千葉県 鈴木忠治(元県土木部長)
「事故死」で大揺れの建設業界
2015年4月号
一人の権力者の死によって、千葉県内の土建業者が揺れている。跡を継ぐ目ぼしい人材がいないために、「談合まみれ」の業界の動揺は日増しに強まっている。
三月十日未明、八千代市内の国道十六号線を歩いて横断していた元県土木部長の鈴木忠治氏がトラックにはねられ、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。六十九歳だった。早くも当日早朝から県内にはこの情報が流れたが当初は錯綜した。事情通が語る。
「鈴木さんの自宅は印西市で、事故現場とは異なる。さらに轢いたのがダンプという情報が流れて『深夜にダンプは走らない、殺された』という噂が広がった」
結論からいえば、鈴木氏をはねたのは保冷トラックで運転手はすぐに逮捕されており、これらは根も葉もない噂だった。しかし、「謀殺説」が流れたのにはそれなりの背景がある。鈴木氏はこの十年にわたり、千葉県内の公共事業の受注調整をしてきた。わかりやすくいえば「談合のドン」として君臨してきた人物だったのである。
ゼネコンにも「影響力」
なぜ鈴木氏がこれ・・・
三月十日未明、八千代市内の国道十六号線を歩いて横断していた元県土木部長の鈴木忠治氏がトラックにはねられ、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。六十九歳だった。早くも当日早朝から県内にはこの情報が流れたが当初は錯綜した。事情通が語る。
「鈴木さんの自宅は印西市で、事故現場とは異なる。さらに轢いたのがダンプという情報が流れて『深夜にダンプは走らない、殺された』という噂が広がった」
結論からいえば、鈴木氏をはねたのは保冷トラックで運転手はすぐに逮捕されており、これらは根も葉もない噂だった。しかし、「謀殺説」が流れたのにはそれなりの背景がある。鈴木氏はこの十年にわたり、千葉県内の公共事業の受注調整をしてきた。わかりやすくいえば「談合のドン」として君臨してきた人物だったのである。
ゼネコンにも「影響力」
なぜ鈴木氏がこれ・・・