《企業研究 》ファーストリテイリング
柳井ユニクロに迫る「宴の終焉」
2015年4月号
大ボラ―というしかあるまい。
「ユニクロ」を中核とする持ち株会社、ファーストリテイリング(FR)の総帥、柳井正会長兼社長が「二〇三〇年で三十兆円を目指す」という気違いじみた〝目標〟をぶち上げた。二月中旬に行われたメディア懇親会という半ば非公式な場、しかも本人が前置きで「ホラを吹きます」と断ったうえでの発言だったとされるが、「これは冗談ではなく、夢。ひょっとしたら実現できるかもしれない」と続けるなど実は「半分以上、本気だった」(関係者)という。
だが、公式に掲げている現在の目標値「一七年八月期で売上高二・五兆円、営業利益率一五%。二〇年八月期で売上高五兆円、営業利益一兆円」でさえ、「ホラ。寝言に近い」(金融筋)と取り沙汰されているのだ。なのに三十兆円などと言われて、まともに受け取れるハズもない。
第一線の人材の手当て・育成に難
確かに成長の足取りはいまのところ軽やかだ。一四年八月期の売上高は一兆三千八百二十九億円で前期比二一・〇%の二ケタ増収。来店客数は同二・・・
「ユニクロ」を中核とする持ち株会社、ファーストリテイリング(FR)の総帥、柳井正会長兼社長が「二〇三〇年で三十兆円を目指す」という気違いじみた〝目標〟をぶち上げた。二月中旬に行われたメディア懇親会という半ば非公式な場、しかも本人が前置きで「ホラを吹きます」と断ったうえでの発言だったとされるが、「これは冗談ではなく、夢。ひょっとしたら実現できるかもしれない」と続けるなど実は「半分以上、本気だった」(関係者)という。
だが、公式に掲げている現在の目標値「一七年八月期で売上高二・五兆円、営業利益率一五%。二〇年八月期で売上高五兆円、営業利益一兆円」でさえ、「ホラ。寝言に近い」(金融筋)と取り沙汰されているのだ。なのに三十兆円などと言われて、まともに受け取れるハズもない。
第一線の人材の手当て・育成に難
確かに成長の足取りはいまのところ軽やかだ。一四年八月期の売上高は一兆三千八百二十九億円で前期比二一・〇%の二ケタ増収。来店客数は同二・・・