三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

経済

セブンの酷薄な納入業者「いじめ」

不当「買い叩き」で巨利を独占

2015年3月号

「共存共栄」―。セブン&アイ・ホールディングス(HD)の代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)である鈴木敏文氏は、著書の中でフランチャイズ経営における本部と加盟店の在り方についてこう述べている。しかし、実際にはセブンによる加盟店いじめが横行し、司法の場で断罪されるケースも出ている。小売業界の実情に詳しい業界紙記者が語る。 「セブンの優先課題は自社の利益。『自存自栄』が社是だろう」  これは立場によって評価が分かれる。加盟店にとっては憤慨ものだろうが、セブンの株主であれば歓迎だ。現にセブン&アイHDの業績は好調だ。一月に発表された二〇一五年二月期の第3四半期決算では、営業収益、営業利益、経常利益がそれぞれ過去最高を更新した。通期の営業収益も前年を八・八%上回る六兆一千三百億円、営業利益は四・八%増の三千五百六十億円と予想している。 赤字納入を迫る「横暴」  昨年四月の消費増税などどこ吹く風の好業績を上げていることは、企業として褒められるべきだ。それでもなおセブンには怨嗟の声が向けられる。前出記者が語る。 「セブンに商品を納入している業者は『そ・・・