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経済

NTT「グループ再統合」へ布石着々

「独占回帰」を狙うドコモの深謀

2015年2月号

 NTTドコモの「一人負け」が続いている。スマートフォン対応の遅れがたたり、加入者純増数はソフトバンク、KDDIに突き放されたまま最下位が定着。昨年六月に投入した定額通話と小容量データ通信の新料金「カケホーダイ&パケあえる」も裏目に出た。好採算の家族四人向けプランが売れず、減収となる定額通話への加入者移行ばかり進む。今年度の営業利益予想を一千二百億円も下方修正したことは周知の通りだ。  かつて六〇%あった携帯電話シェアは、すでに四三%。本稿執筆後の一月二十九日に発表される第3四半期決算では、長期低落が改めて鮮明になるとみられていた。 「いや、ドコモは起死回生の奇手を打ってくる。というより、二十九日はNTTグループが再統合へ始動した日となるだろう」  あるインターネット接続事業者(ISP)の幹部がこう警戒していたように、ドコモが四半期決算と同時に発表するのが「ドコモ光」。すなわち、光回線とスマホを組み合わせた横紙破りのセット割引サービスだ。 携帯シェア七〇%を目指す奇手  事の発端は昨年五月、グループ総帥の鵜浦博夫NTT社長が、NTT東西の光回・・・