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政治

自衛隊「対イスラム国」 参戦の現実味

官邸主導の「極秘検討」が進行

2015年2月号

「あなたは自ら進んで十字軍への参加を志願した」。一月二十日、日本を震え上がらせたイスラム教過激組織「イスラム国」による日本人二人への殺害予告。二十五日までに一人が殺害されたとの情報も流れた。理由は、中東訪問中の安倍晋三首相が十七日に表明した、イスラム国と戦う諸国への二億ドル支援だった。国内外のテロ警戒レベルを上げた政府だが、周囲に語れぬ深刻な問題を抱え込むことになった。水面下で、はるかに踏み込んだ、「対イスラム国極秘プロジェクト」が進行していたからだ。 海上経済封鎖への参加を想定  総選挙に社会の関心が集まっていた昨年暮れ、首相は側近議員にこう告げた。「これから米国がイスラム国との戦いで支援を求めてくることもあるだろう。我々が助ければ、米軍は尖閣諸島有事の時、我々を支援してくれるはずだ」。首相官邸、外務省、防衛省・自衛隊のなかで、「自衛隊の対イスラム国戦闘への参加」の可能性を検討する極秘の研究が始まった。  首相が語ったように、これは全く可能性がない話ではない。ワシントンでは最近、「アベは自衛隊を普通の軍隊にしたいそうじゃないか。いっそ、自衛隊をイスラム・・・