先進国から「脱落」する韓国
製造業「総崩れ」で沈没する経済
2015年2月号
今世紀に入り、破竹の進撃を続けてきた韓国経済が急激に勢いを失い、傾き始めた。景気循環のなかでの成長率低下ではない。サムスン電子、現代自動車のようなトップ企業の競争力低下、韓国経済を支配する財閥グループの矛盾、最大の輸出先、投資先である中国の高度成長の終焉など構造的な成長低下である。
「IMF危機」以降、韓国の躍進を支えた要因の多くが反転してしまった。先進国の仲間入りを果たしたかに見えた好調期に、政治や企業経営の革新ができなかったツケが一気に噴出している。韓国経済は過去二十年で二度目の危機に突入した。
為替変動に耐えられない競争力
「第二のソニー化のリスクがある」。韓国の政府関係者が昨年末、エレクトロニクス産業の展望について内部で検討した際に、サムスン電子について出たひとつの結論だ。テレビ事業の赤字垂れ流し、パソコン分野の不振、スマートフォンの急激な失速、その一方で半導体などデバイスの好調という今のサムスンの状況は、赤字経営が続くソニーの症状と瓜二つだからである。
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「IMF危機」以降、韓国の躍進を支えた要因の多くが反転してしまった。先進国の仲間入りを果たしたかに見えた好調期に、政治や企業経営の革新ができなかったツケが一気に噴出している。韓国経済は過去二十年で二度目の危機に突入した。
為替変動に耐えられない競争力
「第二のソニー化のリスクがある」。韓国の政府関係者が昨年末、エレクトロニクス産業の展望について内部で検討した際に、サムスン電子について出たひとつの結論だ。テレビ事業の赤字垂れ流し、パソコン分野の不振、スマートフォンの急激な失速、その一方で半導体などデバイスの好調という今のサムスンの状況は、赤字経営が続くソニーの症状と瓜二つだからである。
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