《政界スキャン》359
安倍晋三と渡邉恒雄の悲願
2015年1月号
『安倍官邸の正体』(田﨑史郎著、講談社現代新書)が、永田町で話題になっている。
田﨑は時事通信社解説委員で、田中派全盛期の頃から永田町取材をしてきたベテラン政治記者だ。首相安倍晋三、官房長官菅義偉に食い込んでおり、先の衆院解散へ至った経緯のみならず、なぜ第二次安倍政権が第一次政権の失敗を教訓として安定した政権運営をしているか、謎解きをしている。
田﨑といえば、『経世会死闘の七十日』(一九九五年、講談社)で、最大派閥・竹下派が小沢一郎と梶山静六の戦いによっていかに分裂に至ったか、その生々しい権力闘争を活写した内幕ものが印象に残る。小沢番時代のオフレコメモを雑誌に公表し、記者倫理としていかがなものか、とのバッシングを受けたこともあった。
国家権力の構造解明こそ政治記者の最大の仕事とし、時の権力者の直接取材を繰り返し、政治の裏舞台で何がどう決定されるのかを詳らかにする。その深層に肉薄する力は当世随一であろう。小沢、梶山と取材対象は移り、今は梶山を師と仰ぐ菅とのパイプが効く。
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田﨑は時事通信社解説委員で、田中派全盛期の頃から永田町取材をしてきたベテラン政治記者だ。首相安倍晋三、官房長官菅義偉に食い込んでおり、先の衆院解散へ至った経緯のみならず、なぜ第二次安倍政権が第一次政権の失敗を教訓として安定した政権運営をしているか、謎解きをしている。
田﨑といえば、『経世会死闘の七十日』(一九九五年、講談社)で、最大派閥・竹下派が小沢一郎と梶山静六の戦いによっていかに分裂に至ったか、その生々しい権力闘争を活写した内幕ものが印象に残る。小沢番時代のオフレコメモを雑誌に公表し、記者倫理としていかがなものか、とのバッシングを受けたこともあった。
国家権力の構造解明こそ政治記者の最大の仕事とし、時の権力者の直接取材を繰り返し、政治の裏舞台で何がどう決定されるのかを詳らかにする。その深層に肉薄する力は当世随一であろう。小沢、梶山と取材対象は移り、今は梶山を師と仰ぐ菅とのパイプが効く。
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