四度目「核実験」金正恩の腹の内
米中「冷遇」で行き詰まる北朝鮮
2015年1月号
今年八月十五日は第二次大戦終結七十周年。日本では安倍晋三首相の靖国神社参拝の可能性が、韓国では日本統治からの解放七十年を祝う式典開催の動きが喧伝されている。一部の専門家は日韓の対立の更なる激化を懸念しているが、事はそれだけで済みそうにない。
「日本植民地からの朝鮮解放七十周年とロシアの祖国戦争勝利七十周年に当たる来年(二〇一五年)、共同で盛大な祝賀行事を催すことで見解の一致を見た」
北朝鮮の朝鮮中央通信は昨年十一月二十五日、金正恩第一書記の特使として訪ロした崔竜海労働党書記とロシアのプーチン大統領らとの会談の結果をこう伝えた。これが何を意味するのか。
一部報道は、ロシアが旧ソ連の対独戦勝七十周年記念にあたる今年五月九日、モスクワの赤の広場で行われる記念式典へ、正恩氏を招待したと伝えたが、それだけではない。北朝鮮側も八月十五日に、やはり平壌の金日成広場で祖国解放七十周年記念式典と軍事パレードを準備、プーチン氏を招待したという。北朝鮮消息筋は言う。「正恩もプーチンもお互いの申し出を喜んで受けるだろう」。
「核抑止力」という言葉の乱用
今や・・・