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「第三次インティファーダ」が始まった

米国の無策が招くイスラエルの「混沌」

2015年1月号

 イスラエルが占領するヨルダン川西岸と東エルサレムのアラブ人居住地域で、暴力事件が相次ぎ、「第三次インティファーダ」の様相を強めている。今年三月十七日に国会(クネセト)選挙を控えるイスラエルでは、反アラブ色の強い右派勢力が一段と力をつけており、今年のイスラエル情勢は、「イスラム国(IS)」など国際的な過激派組織も巻き込んで、大きな焦点になりそうだ。 「目には目を」の報復を呼びかけ  クリスマスには世界中の観光客で賑わうベツレヘム。ヨルダン川西岸にある、キリストの生誕地は今冬、異様な緊張に包まれた。  昨年十二月十日、パレスチナ自治政府でイスラエル入植問題を担当する、ジアド・アブ・アインが、西岸での反イスラエルデモに加わった際、イスラエル兵三人とのもみあい後に死亡する事件があった。パレスチナ側の検視では「暴力を受けた結果の死亡」とされた。沸点到達の直前だった西岸では、パレスチナ側のデモ隊とイスラエル軍の衝突が相次いだ。 「ベツレヘム市内を自動車で移動するのは、ほとんど不可能。イスラエル側に入るためのチェックポイントでの身体検査も強化され、パレスチナ人・・・

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