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政治

《罪深きはこの官僚》南 俊行(総務省政策統括官 情報通信担当)

4Kテレビ計画を 破綻させた「無責任男」

2014年12月号

 迷走する4Kテレビで耳を疑いたくなるような事態が起きている。

 総務省の計画(ロードマップ)で二〇一八年にスタートする4K・8KのBSでの実用放送に市販の受信機が間に合わないことが発覚したのだ。一八年からの実用放送は現在の4K対応テレビでは技術的に見ることが不可能で、新たな受信機の開発が急務となっている。計画を作成する際に、関係者から真摯に事情を聞いていればあり得ない、 耳を疑いたくなるような話だが、一体、誰がいい加減な計画を立てたのか、総務省内でも責任論がささやかれている。

「A級戦犯」ともっぱら言われているのが、計画作成を進めた南俊行政策統括官だ。

 南氏は兵庫県出身。甲陽学院から東京大学法学部へ進み、一九八二年に卒業して旧郵政省に入省。内閣官房郵政改革推進室副室長などを経て、一二年から官房審議官となった。このポストで放送行政を担当し、地上デジタル放送化が終了した後の総務省の権益確保のため、4K・8K放送推進の旗振り役となった。今年七月の人事で、官房審議官から政策統括官に異動したが、異動直前、自らの成果をあげるため・・・