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経済

泥舟ソニーの醜い社内抗争

「平井降ろし」で暗躍する出井残党

2014年12月号

 ソニー内部で着々と「平井降ろし」のシナリオが動き出している。すでにアドバイザリーボード議長からも退任している出井伸之元社長の息のかかった役員らによって、引きずり降ろされようとしている。業績回復の見込みもないまま、社内抗争だけは活発だ。  十月三十日、ソニーはスマホ事業を手がける子会社ソニーモバイルコミュニケーションズの鈴木国正社長の更迭人事を発表した。後任には十時裕樹業務執行役員が就いた。鈴木氏はハワード・ストリンガー時代に平井一夫社長らとともに、ソニーの未来を背負う「四銃士」として重用されてきた。二年前にはソニー本体の商品戦略担当役員として平井氏を補佐しており、「同志」とも言える人物だ。  今回の更迭の理由は当然ながらスマホ事業の不振だが、ソニー社内ではこれを「シナリオ通り」とする声が出ている。実は、ナンバー2の吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)と腹心の十時氏が、スマホ事業が失敗するのを知りながら、それを放置したという。 販売目標五千万台の舞台裏  今年度のスマホ販売目標を五千万台とぶち上げていたソニーは十月二十二日に目標を四千百万台に下方修正・・・