不運の名選手たち 59
斉藤浩行(プロ野球選手)「二軍」史上最強のスラッガー
中村 計
2014年11月号
今でも夢に見ることがある。
「打とうとすると、バットがゴムみたいに、ふにゃあ~、って曲がってしまうんです」
そう語るのは、元プロ野球選手の斉藤浩行だ。細身だが、身長は百八十七センチもある。
ほとんど知られていないが、斉藤は一つのプロ野球記録を持つ。
百六十一本―。
プロ十一年間で積み上げた二軍における通算本塁打数だ。
一九八二年、斉藤は東京ガスからドラフト二位で広島東洋カープに入団。右の大砲として将来を嘱望された。
当時、黄金期だった広島には山本浩二や衣笠祥雄といったスーパースターがいたが、斉藤はまったく引け目を感じなかったという。
「すごいとかは思わなかったですね。怖いもの知らずでした」
一年目から二軍で打ちまくり、七月に入ると一軍昇格。デビュー戦でさっそくヒットを放ち、翌日には初本塁打をかっ飛ばした。一年目は最終的に四十五試合に出場し、四本塁打をマーク。上々の滑り出しだっ・・・
「打とうとすると、バットがゴムみたいに、ふにゃあ~、って曲がってしまうんです」
そう語るのは、元プロ野球選手の斉藤浩行だ。細身だが、身長は百八十七センチもある。
ほとんど知られていないが、斉藤は一つのプロ野球記録を持つ。
百六十一本―。
プロ十一年間で積み上げた二軍における通算本塁打数だ。
一九八二年、斉藤は東京ガスからドラフト二位で広島東洋カープに入団。右の大砲として将来を嘱望された。
当時、黄金期だった広島には山本浩二や衣笠祥雄といったスーパースターがいたが、斉藤はまったく引け目を感じなかったという。
「すごいとかは思わなかったですね。怖いもの知らずでした」
一年目から二軍で打ちまくり、七月に入ると一軍昇格。デビュー戦でさっそくヒットを放ち、翌日には初本塁打をかっ飛ばした。一年目は最終的に四十五試合に出場し、四本塁打をマーク。上々の滑り出しだっ・・・