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経済

シティバンクの個人向け事業売却先 三井住友トラストHDが本命に浮上

経済●情報カプセル

2014年11月号

 個人向け事業からの撤退で売却先の入札が進むシティバンク銀行。ここへきて、三井住友信託銀行を擁する三井住友トラスト・ホールディングス(HD)が最有力になったとの観測が高まっている。

 永遠のライバルである三菱UFJ信託銀行は昔から国際業務に強いが、三井住友信託銀行は信託の本業ともいえる不動産業務が得意で、国際部門はもともと弱い。同行にとっては「リテール部門の買収を機に協業関係を確立し、世界的な知名度があるシティの名を借りて、国際業務強化の弾みにするのが狙い」(事情通)という。メガバンクが「三百億、四百億円なら降りる」(メガバンク筋)との見方もあり、そうなれば三井住友トラストHDが落札する可能性が高いとみられる。

 大手銀行関係者の中には「手当たり次第、思いつくままの拡大路線は、中央三井と合併した今も健在」と揶揄する声も。八月には日本郵便の通販決済事業に参入するため、合弁会社「日本郵便ファイナンス」に出資。信託銀行にとって傍流であるカード事業に手を出す姿に、「住信の“行け行けドンドン”が出た」(同)と、金融業界は呆れ顔だ・・・