《企業研究 》イオン
「虚構の繁栄」終わりの始まり
2014年11月号
「ダイエーは近年の業績不振により、当社が想定する以上の資金面及び人材面での支援が必要となる可能性もあります。これにより期待する利益を享受することができず、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります」
今年五月に提出した二〇一三年度(一四年二月期)の有価証券報告書でリスク情報にこう記載した流通最大手のイオンが、発行株の四四・一五%を出資するダイエーの完全子会社化に踏み切る。十一月二十六日に開くダイエーの臨時株主総会で承認を取り付けたうえ、来年一月一日を期して株式交換を実施、ダイエー株一株に対し、イオン株〇・一一五株を割り当てる。ダイエー株は十二月二十六日で上場廃止となる予定だ。
イオンがTOB(株式公開買い付け)で当時の筆頭株主、丸紅などから保有株の一部を買い取ってダイエーを連結子会社にしたのは一三年八月末のこと。
一部店舗の改装による集客力の底上げなどで早期再建を目指してきたものの〝出血〟を止め切れず、本体最終損益の下振れリスクを覚悟の上で、一から出直しを余儀なくされる格好だ。
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今年五月に提出した二〇一三年度(一四年二月期)の有価証券報告書でリスク情報にこう記載した流通最大手のイオンが、発行株の四四・一五%を出資するダイエーの完全子会社化に踏み切る。十一月二十六日に開くダイエーの臨時株主総会で承認を取り付けたうえ、来年一月一日を期して株式交換を実施、ダイエー株一株に対し、イオン株〇・一一五株を割り当てる。ダイエー株は十二月二十六日で上場廃止となる予定だ。
イオンがTOB(株式公開買い付け)で当時の筆頭株主、丸紅などから保有株の一部を買い取ってダイエーを連結子会社にしたのは一三年八月末のこと。
一部店舗の改装による集客力の底上げなどで早期再建を目指してきたものの〝出血〟を止め切れず、本体最終損益の下振れリスクを覚悟の上で、一から出直しを余儀なくされる格好だ。
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