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経済

スカイマーク 「独立経営」の末路

救う神もなく惨めな「自主再建」へ

2014年9月号

「大量輸送で低価格を実現し、新しい市場を開拓したい」。国内航空三位スカイマークの西久保愼一社長は二〇一〇年十一月八日、「成田発着国内線参入」「大型機『エアバスA380』六機購入と国際線参入」を発表、四日後には「十五機を発注する」と述べ、航空業界と市場関係者を驚かせた。  二つの新規事業を同時にはじめてしまう経営センスや、最初のA380二機について「利益で買う」という財務計画は言うまでもなく同氏の無謀ぶりを示している。では、「博打」に失敗した次の展開はM&Aしかないのか。いや、かつての親会社エイチ・アイ・エス(HIS)も見限る西久保氏に待っているのは、前代未聞の債務問題を宙に浮かせたまま「孤立無援の縮小均衡」というシナリオだ。 地味な「自主再建」しか道はない 「どうも腑に落ちない」(業界関係者)。M&Aありきの報道になっているが、買収への疑問が多く聞かれる。M&Aにあたっては「国内市場の寡占状況、国際アライアンス(ワンワールド、スターアライアンス等)、日本市場への関心、エアバスへの交渉力、羽田発着枠への関心」などが考慮すべき点として挙げられるが、世界を見渡・・・