「乞食根性」丸出しの榊原経団連
政権にすがりつく財界の「無節操」
2014年9月号
歴代政権の中でも群を抜いて外遊の多い安倍晋三首相。席の暖まる暇もないほどアジア、欧州、アフリカ、中南米などを政府専用機で飛び回る。目立つのは多くの外遊に多数の企業関係者を同行していることだ。官民一体となったビジネス展開にはもちろん意味はあるだろうが、首相に付き従う経済人から漂うのは首相訪問のおこぼれにあずかりたい、という商売っ気ばかり。どこからどう見ても、日本の針路について首相に意見し、時に諫言する財界人の姿はない。
IHI、JXホールディングス、トヨタ自動車、清水建設、三井住友銀行、三菱重工業―。七月二十五日から八月二日までメキシコ、コロンビア、ブラジルなど中南米五カ国を訪問した安倍首相に同行者を出した企業・団体・大学は六十八にのぼった。日本を代表するいわゆる「経団連銘柄」が中心だ。
その多くは社長、会長が参加し、榊原定征日本経済団体連合会会長(東レ会長)や岩沙弘道経団連審議員会議長(三井不動産会長)という経団連のトップ二人も加わっていた。
経済界にとって惨めな結果
第二次安倍政権が発足した二〇一二年十二月以来、この中南米ミッショ・・・