安倍を弱らす「原発」と「沖縄」
知事選「三連敗」で政権は急降下
2014年8月号
自民党幹事長石破茂に対して党職員から大ブーイングが起きている。発端は石破が八月五日に全国幹事長会議を招集したことにある。
「国会もない、選挙もない久しぶりの夏休みがフイになった」(ベテラン職員)
石破は九月に予定される内閣改造と自民党役員人事で幹事長の続投を狙う。その布石と見られることも職員の顰蹙を買う要因になっている。しかし、涙ぐましいばかりの石破の忠勤ぶりも首相安倍晋三から見れば逆効果と言っていい。石破自身が五月の大型連休明けの党の役員連絡会で「重点知事選」と位置付けた滋賀、福島、沖縄の県知事選三連戦が全敗の可能性が極めて濃厚になっているからだ。既に七月十三日に行われた滋賀県知事選は選挙前の予想に反して敗退。残る福島、沖縄も石破の運びのまずさも加わって展望が全く開けていない。
まず十月二十六日に投開票が予定される福島県知事選。いまだに候補者すら決まっていない。官房長官菅義偉も戦意を喪失しつつある。
「佐藤雄平(現知事)さんが出れば誰も勝てないのではないか」
佐藤自身は出るとも出ないとも態度表明はしていないが、佐藤に勝る知名度のある候補は見つから・・・