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政治

正体は「官僚主導」の安倍政治

規制改革「総崩れ」であざ笑う霞が関

2014年8月号

 政治主導といいながら、実態は相も変わらぬ官僚主導ではないか。そんな疑問は、新たな総理大臣が誕生する度に示されてきた。高い内閣支持率と内閣官房長官の菅義偉の官僚人事に対する強いグリップで総理大臣官邸主導を強めたと言われる安倍晋三についても、例外ではない。その答えが、成長戦略や集団的自衛権の憲法解釈変更をめぐる経緯を通じ、見えてきた。  政府が新たな成長戦略「日本再興戦略」を決定した六月二十四日夜、民放番組に出演した安倍は、JA全中(全国農業協同組合中央会)の改革は看板の掛け替えだけで中身は骨抜きではないかと指摘され、気色ばんで反論した。 「(自民党結党後)六十年間、(JA全中の)改革について述べた自民党の総理大臣はいない。私が初めてだ。やると言ったことはやってきた。必ずやりとげる」  政府の産業競争力会議や、規制改革会議の民間議員が唱え、安倍も前向きだった「JA全中の廃止」は、再興戦略で「JA全中の権限の廃止・縮小」に後退した。安倍は「農協法に基づく形での全中のあり方は廃止していくということだ」として、「廃止」という言葉に固執するが、意味は大きく違う。  関係者・・・