続・不養生のすすめ 43
〝内臓脂肪〟論文は根拠がない
柴田 博
2014年7月号
先月号の本コラムで、筆者は、特定健康診査つまり〝メタボ健診〟の基準に関する日本人間ドック学会の改正案を大英断であると評価した。しかし、その後、現行の基準を作った各専門学会の激しい反撃を受け、腰がふらついてきた。革命もクーデターも、起こすことより維持する方が難しいといわれるのもむべなるかなだ。
しかし人間ドック学会は、四月七日、報道機関に対して、「四月四日に公表したのは実態を示すものであり、新基準はこれからつくる」といった趣旨の通達をしている。もちろんこの通達自体は報道機関関係者しか知らず、一般国民は通達を受けた報道機関による記事でしか真相を知り得ない。報道機関により、報告の内容にバラつきがあるのはこのためでもある。
筆者にとっては、そのあたりの事情はどうでもよい。筆者は、一〇年も前から現行のメタボ健診の基準のもととなった、各項目の治療基準に異を唱えてきた(『中高年健康常識を疑う』講談社選書メチエ、二〇〇三年)。
今回の人間ドック学会の発表は、その真意が奈辺にあるかはともかく、国民的にメタボ基準の妥当性を論ずるきっか・・・
しかし人間ドック学会は、四月七日、報道機関に対して、「四月四日に公表したのは実態を示すものであり、新基準はこれからつくる」といった趣旨の通達をしている。もちろんこの通達自体は報道機関関係者しか知らず、一般国民は通達を受けた報道機関による記事でしか真相を知り得ない。報道機関により、報告の内容にバラつきがあるのはこのためでもある。
筆者にとっては、そのあたりの事情はどうでもよい。筆者は、一〇年も前から現行のメタボ健診の基準のもととなった、各項目の治療基準に異を唱えてきた(『中高年健康常識を疑う』講談社選書メチエ、二〇〇三年)。
今回の人間ドック学会の発表は、その真意が奈辺にあるかはともかく、国民的にメタボ基準の妥当性を論ずるきっか・・・