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政治

《土着権力の研究》 福岡県 福岡県建設業協会

反社会的勢力もたかる利権の巣窟

2014年7月号

 長年、福岡ばかりか九州全土を牛耳ってきた九州電力が原発停止によってかつての輝きを失いつつある。自民党代議士の山崎拓、麻生太郎、古賀誠がそれぞれ存在感を競い合った「三国志時代」もまた、二人が退場したことで様相が変わった。長年県政を見続けてきた地元紙OBが語る。

「福岡は、政治家、暴力団、同和団体など多くの『もののけ』が蠢く場所。その時々で勝者がいるが、ここ数年は王者空位の状態。過去、そして未来の権力を結ぶ共通項は土木・建築だ」

 福岡県建設業協会。ここが妖怪のような連中の欲望が集積する巣窟であり、福岡県の土着権力そのものである。

古賀誠周辺が騒がしい

 博多駅から数百メートル東。中洲など繁華街とは反対側、川のほど近くに鉄筋八階建ての福岡建設会館が佇む。一般社団法人である協会の「自社ビル」だ。

 前身は一九〇七年(明治四十年)に設立された福岡建築同業組合である。その後、他団体などとの合併や、戦争を経て今の名称となったのは六〇年。現在は、百十八社が加盟する一般社団法人・・・