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尖閣を再び「棚上げ」する方法

馬 立誠 (中国政治評論家)

2014年6月号

 ―尖閣諸島を巡る日中の対立は、どのような解決方法が望まれますか。

  「棚上げ」という原点に立ち返るほかない。言うまでもなく領土問題の解決は難しいが、武力を持ち出すことはあまりに愚かだ。「棚上げ」は中国国内の学者に受け入れられるだろうし、世界中からも支持を得られるだろう。実際、私の欧米や台湾の友人たちもそうすべきだとアドバイスをくれる。中日両国の政府は、再び棚上げするための知恵を絞るべきだ。



 ―現在の日中の対立は中国の国益となっているのでしょうか。

  むしろ逆効果になっている。中国では階級闘争理論が衰退する代わりにナショナリズムが台頭してきた。しかし二〇一二年に起きた反日デモは国際的イメージを悪くしただけだった。昨年、四十カ国に駐在する中国大使が現地の新聞で一斉に日本批判を行ったが、欧州では「子供の喧嘩」のようだと笑われている。非理性的なナショナリズムは・・・