「宗教」に蝕まれる韓国
救いのない国に蔓延る「似非キリスト教」
2014年6月号
「怪しい宗教に身を沈める人間は後を絶たない」
ソウルの現地紙記者はこう話す。セウォル号沈没事故騒動が収まらぬ韓国では、船を所有していた会社と宗教団体の関係が明らかになり宗教にスポットが当たっている。
「韓国では宗教問題は日本以上にメディアのタブーだ。今回のようなよほどのことがない限り、問題がある団体も報道されない」
東京に駐在したこともあるこの記者は声を潜める。キリスト教を筆頭として国民の半分がなんらかの宗教の信者であるこの国で何が起きているのか。
新興教団のほとんどがカルト
「韓国では四人に一人がクリスチャン」とよくいわれるが、実際には三一%(二〇一〇年)がキリスト教徒だ。ソウル市内には十字架の掲げられた教会が目につく。
「地方都市でも似たような光景が広がっており、信者を数千人抱える『メガチャーチ』も存在する」
ソウル在住のジャーナリストはこう語る。韓国では「改新教」と呼ばれるプロテスタントが圧倒的に多く、一千五百万人に上るクリスチャンの八割近くを占め、残りが「天主教(カトリック)」だ。仏教徒はこれに続く二四%だ。
一・・・