みずほ行内が「四分五裂」の大混乱
委員会設置会社移行で「密告社会」に
2014年6月号
「持ち株会社ばかりでなく、傘下会社の役員人事に関してもいちいち指名委員会にお伺いを立てなきゃならないのか。これじゃ一体、どっちを向いて仕事すればいいんだ」。みずほグループ幹部の間で不安と困惑が広がっている。
六月二十四日開催の定時株主総会後に予定されている委員会設置会社への移行を前に、五月十四日に制定されたみずほの「コーポレート・ガバナンスガイドライン」。グループの企業統治システムの基本的な考え方や枠組み、運営指針を定めたものだが、そこに指名委員会の運営指針として次のような規定が盛り込まれていたからだ。
「指名委員会は株主総会に提出する当社(みずほフィナンシャルグループ=FG)取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定するとともに、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券(中核三社=BK、TB、SC)各社の取締役の選任および解任に関する当社における承認、ならびに中核三社の代表取締役の選定および解職や役付取締役の選定および解除に関する当社における承認を行う」
要するに、指名委員会には会社法に基づきFGの取締役に関する選・解任権が委譲されるばかりではない。BKをはじ・・・