「農協」と「創価学会」安倍が挑む暗闘
「小泉式」抵抗勢力潰しに邁進
2014年6月号
首相安倍晋三の政権運営に危険な兆候が出てきた。安倍は必ずと言っていいほど「攻め」の時に躓く。昨年の臨時国会で強引に成立させた特定秘密保護法では世論の不興を買って成立後に記者会見で謝罪。そして十二月二十六日の靖国神社参拝だ。この時、米国政府が「失望した」とする異例の声明を発表、日米関係に暗雲が漂った。いずれも自らの思いが前に出過ぎた?自損事故?に近い。その後はやや落ち着いた状況が続いていたが、大型連休明けに再びアクセルを踏み始めた。安倍の?悪い癖?が出てきたと言っていいだろう。
「郵政民営化と同じ手法だ」
それを象徴したのが五月十五日付の新聞各紙の朝刊。この日は集団的自衛権の行使容認問題をめぐる「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の報告書の提出日。まずこのニュースが紙面の多くを埋めた。これは予定通りのことだったが、サプライズは政府の規制改革会議が発表した農業改革の提言だった。この提言には戦後の日本農業を支配してきた「農協解体論」が盛り込まれていた。全国農業協同組合中央会(JA全中)の会長萬歳章は即座に反発した。
「組織の理・・・