信用ならざる欧米「医学誌」
嘘をばらまく製薬会社の「広報機関」
2014年4月号
STAP細胞を巡る騒動が続いている。筆頭著者である小保方晴子氏が雲隠れしているため、理化学研究所による調査も遅い。小保方氏の個人的資質に重大な問題があるだけでなく、理化学研究所にも罪があることは本誌三月号に詳述してある通り。
「日本人が有難がる欧米の科学誌の査読精度の底が知れた」
全国紙科学担当記者はこう語る。今回の論文が掲載された英国の『ネイチャー』は、米国の『セル』『サイエンス』とそれぞれの頭文字をとって「CNS」と称される、世界三大科学誌のひとつだ。二〇一〇年にSTAP細胞の論文をリジェクト(却下)していた『ネイチャー』編集部は、これだけ杜撰な内容の論文を今回はあっさりとアクセプト(掲載許可)してしまった。
昨年十二月、ノーベル生理学・医学賞を受賞したばかりのランディ・シェックマン博士が英『ガーディアン』紙に意見文を寄稿。「三大科学誌は商業主義的な体質で科学を歪める」として、今後三誌に論文を投稿しないと絶縁状を叩きつけた。シェックマン博士は、三誌は「販売部数を増やすことに躍起になっている」と指摘し、人目を惹く分野や内容の論文を拙速に掲載する傾向があると批判・・・