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政治

《土着権力の研究》 東京都 都議会公明党

福祉利権を牛耳り「現世利益実現」

2014年3月号


 東京を一度目の大雪が襲った週末。低投票率の中で舛添要一が都知事選で二百十万票を獲得し当選した。事前予想通りといえる結果だが、東京都での自民党と公明党の基礎票はそれぞれ百万票、七十万票に過ぎない。「浮動票が少ない状況で四十万票を上乗せしたことになる」(自民党関係者)と、今回の圧勝劇を見て、永田町からは驚きの声が上がった。

 これについて公明党の支持母体である創価学会の幹部は「学会員票をほぼ完璧に固めたうえに、四十万票の上乗せにはF票が貢献している」と胸を張る。F票とは創価学会員が非信者に働きかけ獲得する「フレンド票」の略称だ。この幹部はこう続けた。
「うちにとって都知事選は国政選挙以上に大事な選挙」

 公明・創価学会が都知事選に全力を投入する最大の目的は「信者の現世利益を実現するための福祉利権の確保」(都議会野党議員)だ。東京都の福祉保健局の予算は約九千六百億円(二〇一三年度)に上る。この約一兆円の予算だけでなく、「都内の区市町村が実施する福祉行政も含めて公明党の縄張り」(同)なのだ。都議会の常任委員会では福祉関連予算を・・・