アルカーイダ最新「勢力図」
日米欧への「テロ脅威」が増大
2014年3月号
国際テロ組織アルカーイダが、組織創設以来最大の勢力に伸長している。創設者で絶対的指導者だったウサマ・ビンラーディンの死からまもなく三年になるが、「アラブの春」を契機に政治力、財源を強化した。今では中東、アフリカ、南アジア各地で「領土」とも呼べる支配地域を有し、イスラム圏はもちろん、米欧やロシアからも同調者の波が押し寄せている。
オバマ米政権は、イラクとアフガニスタンでの戦争終結を急ぐあまり、アルカーイダの伸長を過小評価し、米国本土への攻撃がない限り、目立った介入をしない方針を堅持している。だが、アルカーイダ支配の無法地帯がこのまま広がれば、日米欧にとって大きな脅威になるのは必至で、対テロ政策の抜本的な見直しが急務になっている。
コンビニエンス・ストア型の運営
アルカーイダが先月、珍しく亀裂を見せた。最高指導者アイマン・ザワヒリが、シリア内戦で戦闘力をつけた「イラクとシャムのイスラム国」(ISIS)に対して、「アルカーイダとは何の関係も無い。彼らの行動に何の責任を負わない」と、オンラインで異例の「破門」声明を出したのだ。
ザワ・・・