史上最低の国連トップ「潘基文」
国際社会が抱えた「癌」
2014年3月号
国連の機能不全は今に始まったことではない。二百を超える加盟国の意見調整など事実上不可能で、肝心の安全保障理事会が五大国の拒否権に左右されるのは、設立当初から連綿と続いてきたものだ。
欧米では日本のような無邪気な「国連幻想」は皆無だが、それでも現在の国連には批判が強い。特に就任七年目に入った潘基文事務総長への風当たりは強まる一方だ。
「無能な事務総長なら過去にもいたが、彼は不要な軋轢を生み出すため、国際社会にとって癌でしかない」
欧州のある国から派遣された国連大使の一人はこう批判する。
昨年九月、米ニューヨーク・タイムズ紙は「潘基文はどこにいるのか」と題するコラムを掲載した。その中ではカリスマ性に定評のあったアナン前事務総長や、一九五〇年代にさまざまな紛争解決で実績を上げたハマーショルド第二代事務総長を引き合いに出し、彼らと比較した場合「国連史上最低の事務総長」であると切って捨てた。また「無力な傍観者」「役立たず」といった周囲の評価を紹介して徹底的にこき下ろしている。
「中立性」を無視
潘氏は一九四四年に、韓国の忠清・・・