第一三共に再び「米国退場」宣告
インド子会社「機能停止」で大打撃
2014年3月号
何でも、錠剤に従業員の体毛とみられる黒い繊維状の“異物”が混じっていたり、錠剤の表面に製造用設備から漏れたと思われるオイルのような黒いシミが付着していたらしい。
製薬大手、第一三共のインド子会社ランバクシー・ラボラトリーズのモハリ工場(パンジャブ州)が米国食品医薬品局(FDA)から生産工程に問題があるとして、対米輸出禁止の警告を受けたのは昨年九月のこと。世界七カ国以上に製造拠点を展開するランバクシーのなかでも、同工場は「最新鋭の製剤工場」(第一三共関係者)とされ、スイス・ノバルティスファーマの高血圧治療剤「ディオバン」や英国アストラゼネカの消化性潰瘍治療剤「ネキシウム」の後発薬などを、ピーク時には年五十億ドル規模で生産する計画になっていた。
にもかかわらず、一説によると「従業員用のトイレには水洗機能もなかった」ともいわれている。事実とすれば「最新鋭」が聞いて呆れる話であり、人の生命に直接的に関与し、安全性には万全の上にも万全を期すべき製薬会社として「あるまじき杜撰な品質管理体制」(業界関係者)だろう。
ところが―である。それから半年も経たないというのに、ラ・・・