三万人のための情報誌 選択出版

書店では手に入らない、月刊総合情報誌会員だけが読める月間総合情報誌

政治

カジノ利権をしゃぶる政治家

沖縄「内定」東京「未定」の舞台裏

2014年2月号


 一月二十四日に開会した今国会中にいわゆる「カジノ法案」の成立が見込まれている。永田町や、カジノ誘致自治体の政治家がにわかに動き始めた。

 一月十九日に投開票が行われた沖縄県名護市長選挙で、普天間基地辺野古移設反対派の現職稲嶺進が勝利を収めた。政府はこの結果を無視するように、沖縄県知事仲井眞弘多が昨年末に認可した埋め立て計画を進めている。政府は名護市への五百億円の地域振興策をはじめ、沖縄全体に「アメ」をちらつかせている。




取り沙汰される元知事の名前

「辺野古移設で配られる最大のアメはカジノ建設だ」
 名護市の建設会社関係者はこう指摘する。名護市長に再選された稲嶺の側近も「政府は基地移設受け入れの見返りとして、すでに沖縄県に対してカジノ誘致を約束している」と語る。

 地元選出の国会議員への根回しも終わっている。昨年十一月二十五日、東京の自民党本部で、幹事長の石破茂は五人の沖縄県選出議員と会談し辺野古移設容認を求めた。その後、五議員・・・