みずほで「次期トップ人事」が始動
派閥意識むき出しで「流血」は必至
2014年1月号
「次の全銀協(全国銀行協会)会長だって? オレはやらないよ」
二〇一三年の晩秋、佐藤康博社長兼CEOがふと漏らしたこの一言で、側近らはその「意思」を確信したという。一四年春での社長退任―である。
みずほフィナンシャルグループ(FG)が次期トップ人事に向けて密かに動きはじめた。「果たして誰を後継者に指名するのか」。佐藤社長の周辺ではいま、何とかその腹の内を探ろうと、水面下で首脳クラスや幹部行員らによる様々な「駆け引き」と「鞘当て」が展開されているらしい。それにしても何故、全銀協会長人事がみずほのトップ交代に直結するのか。
これ以上の醜態は耐えられない
全銀協会長は任期一年。みずほに三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)を加えた三大メガバンクのトップによる輪番制が慣例となっている。現在の会長はSMFGの中核、三井住友銀行の國部毅頭取で任期は一四年三月末まで。この後はMUFGから出すことになっており、みずほに順番が回ってくるのは一五年四月。一年半近くも先となる。
ただ会長人事が内定・・・