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政治

《土着権力の研究》 群馬県 穂積照雄(同仁会理事長)

県内老人ビジネスを牛耳る「親玉」

2013年12月号

 群馬県東毛地方の中核都市である太田市。東武線の三線が乗り入れるターミナルである太田駅は周辺が閑散としており、平日朝晩を除いて人影もまばらだ。駅からほど近くを通る国道四〇七号線沿いにはチェーン店が並び、関東、東京圏というのが冗談に聞こえるくらい典型的な日本の地方都市のひとつだ。

 幹線道路を一歩外れれば、田園風景が広がる。四〇七号と交差する国道三五四号線、別名「東国文化歴史街道」という大層な名前が付けられた道路から少し外れた駅から車で十五分ほどの場所に、社会福祉法人「同仁会」が運営する特別養護老人ホームがある。
「同仁会の理事長である穂積照雄は、群馬県内の老人施設を束ねる親玉だ」

 群馬県議会のベテラン議員の一人はこう語る。県内の特別養護老人ホームなどが加盟する群馬県老人福祉施設協議会。ここの現在の会長である津久井敏夫は、穂積が理事長を務める同仁会の特別養護老人ホームのひとつ、「鶴生田園」の施設長だ。「実質的に穂積が老施協のドン」(前出ベテラン県議)といわれる。

票田となる特養ホーム
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