イオンに深刻な「内部分裂」
暴走する「裸の王様」岡田元也
2013年12月号
十月下旬、ある上場企業の子供じみた振る舞いが財界で失笑を買っていたことをご存じだろうか。話題の主は、流通大手イオングループの金融会社「イオンフィナンシャルサービス」である。
同社は十月二十三日、何を思ってか、「セブンネットショッピング発表の『なりすましによる不正アクセスのお知らせとお詫び』について」と題したプレスリリースを発表し、最大のライバルであるセブン&アイグループで発生した事件に関する発表を材料に、「当社は問題がありません」と、まったく発表の必要性がないコメントで、あたかも勝ち誇ったような姿勢を見せつけていた。
これを見たある大手製造業のトップは「ライバルの失敗をわざわざ表題にするとはえげつない」と不快な表情で語気を荒らげ、ある大手商社の幹部は「あそこは社外からの視線など気にしないから」と呆れ果てている。
単に「社風」と言ってしまえばそれまでだが、一方で当のイオングループ社内がそうでもしなければならないような「異常事態」に陥っているとの「情報」がある。内部はまさに「迷走」という言葉がふさわしい混乱ぶりだという。
持ち前の「直情径行ぶり」を爆発・・・