《政界スキャン》
安倍が怯える小泉「親子の乱」
2013年11月号
時代というのは不思議なものだ。本人たちに全くその気がなくても、ある一定の歴史的役割を負わされることがある。
かつて首相をつとめた小泉純一郎、そして、将来の首相候補としてもてはやされる進次郎の親子。別に親子で謀ってそうしているわけではない。むしろ、全くの意思疎通もなく、それぞれの信念と良心に従って行動しているだけなのであろう。だが、彼らがバラバラに動けば動くほど、アベノミクス一極政局の見えざる手が、アンチ安倍(晋三政権)というベクトル合成へと誘っていく。
「首相五年半で俺は燃焼し尽くしたよ」と、好きな観劇、ゴルフ三昧、かたくななまでに政治的沈黙を守っていた小泉純一郎が、原発ゼロを発信し始めたのは、八月中旬、欧州の原発事情を視察してからだった。
もともと原発のゴミ問題に疑問を抱いていた小泉だったが、世界的にも有名なフィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を見て疑問が確信に変わった。
固い花崗岩を地下四百メートルまで掘削、十万年間放射能の封じ込めが可能といわれる施設だが、小泉からすると、「ここ・・・
かつて首相をつとめた小泉純一郎、そして、将来の首相候補としてもてはやされる進次郎の親子。別に親子で謀ってそうしているわけではない。むしろ、全くの意思疎通もなく、それぞれの信念と良心に従って行動しているだけなのであろう。だが、彼らがバラバラに動けば動くほど、アベノミクス一極政局の見えざる手が、アンチ安倍(晋三政権)というベクトル合成へと誘っていく。
「首相五年半で俺は燃焼し尽くしたよ」と、好きな観劇、ゴルフ三昧、かたくななまでに政治的沈黙を守っていた小泉純一郎が、原発ゼロを発信し始めたのは、八月中旬、欧州の原発事情を視察してからだった。
もともと原発のゴミ問題に疑問を抱いていた小泉だったが、世界的にも有名なフィンランドの核廃棄物最終処分場「オンカロ」を見て疑問が確信に変わった。
固い花崗岩を地下四百メートルまで掘削、十万年間放射能の封じ込めが可能といわれる施設だが、小泉からすると、「ここ・・・