安倍政権でも 「普天間問題」成算なし
「二枚舌」沖縄知事に弄ばれる
2013年11月号
米軍普天間飛行場の沖縄県内移設先として日米両政府が合意している名護市の市長選が年明け一月十九日に投開票を迎える。移設反対派で二期目を目指す稲嶺進市長は五月に出馬を表明したが、移設容認派の候補擁立は難航。辺野古沿岸部の埋め立て許可権限を持つ仲井眞弘多知事は「移設は不可能」と言いながら、埋め立てを認めるかどうかの判断を市長選の前か後にするかさえお茶を濁す。
安倍内閣は仲井眞知事の決断に望みを託し、容認派候補を支援する構えだが、万が一勝ったところで移設が実現する保証などどこにもない。政府は、知事の甘言に振り回されては裏切られてきた過去の轍を三たび踏もうとしている。
沖縄防衛局が「御用聞き」
「唯一実現可能な案というのは全く理解できない。県内移設は不可能だ。実現可能性、迅速性を考えると県外が明らかに早い」。十月八日、那覇市内のホテルで仲井眞知事は、テレビカメラや記者団に囲まれる中、辺野古移設へ協力を求めた岸田文雄外相、小野寺五典防衛相に言い切った。毎度おなじみのフレーズだ。それでも政府内では「仲井眞知事は埋め立てを許可するだろう」(外務省関係者)と楽観論・・・