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政治

《政界スキャン》 

「安倍の次は谷垣」説は本当か

2013年10月号


 世の中、なぜか歯車がうまくかみ合う時がある。運も実力のうち、との言い方もある。安倍晋三政権は、まさにわが世の春であろう。この一年間、自民党総裁への返り咲き、アベノミクス大展開、二〇二〇年東京五輪招致と、節目、節目でのリスクテイクが強運を呼び込んできた。

 おかげで、永田町は安倍、菅義偉官房長官コンビの官邸一強体制がさらに強まりつつある。元自民党副総裁・山崎拓にいわせると、「民主政治の形は取っているが、実態は安倍、菅の独裁で、残りの政府、党幹部は関係ない。要するに、自民党は三年半野党にいて、ひもじい思いをした。今はポストを取り返そうと必死である。ポストの配分ができるのは、対政治家では安倍、対官僚では菅、となっており、(霞が関も含めて)総ヒラメ状態だ」となる。



 だが権力とは複雑、微妙なもの。繁栄段階に崩落の芽が出る。好循環が永遠に続くわけがない。

 そもそも安倍の健康問題は解決したのか。大腸粘膜の炎症を鎮めるアサコールを連日服用して猛烈な過密日程をこなしているが、周辺では「妙にテンシ・・・