「悪あがき」の日本原子力発電
電力業界最大の「抵抗勢力」に豹変
2013年9月号
原子力規制委員会(田中俊一委員長)の有識者会合が敦賀原子力発電所2号機の直下を走るD-1破砕帯について、「耐震設計上考慮する活断層」と断じた五月十五日。この日以降の日本原子力発電の悪あがきぶりは、まさに「凄まじい」の一語に尽きる。「公権力の行使に携わる規制当局として誠に不適切」として厳重抗議を突き付けたかと思えば、「断じて受け入れることはできない」として規制委を挑発するかのような公開質問状を発布する。七月十六日には規制委による2号機の使用済み燃料貯蔵設備に関する報告徴収命令に対し、行政不服審査法に基づく異議申し立てにも踏み切った。
この間、濱田康男社長自らが規制委に乗り込んで“恫喝”まがいの大立ち回りを演じる一方、マスコミを動員して「活断層ではない」とする自社調査の正当性を繰り返しアピール。八月十五日には規制委決定の経緯が不透明として情報開示を求めていた結果、「実質的な議論が何も行われないまま(活断層であるという)重大な決定がなされたということが明らかになった」とし、改めて規制委の
「不誠実な対応」をなじるコメントも発出している。
自民党筋によれば、こうした表立った・・・