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政治

池田「Xデー後」の創価学会・公明

主導権争い激化で分裂の危機

2013年8月号

「うちの党にはあってはならない現象だ」

 ある公明党関係者は、現在の党内情勢についてこう語る。公明党内では、憲法改正や集団的自衛権を巡って路線対立が続いている。

「公明の内紛は、支持母体の創価学会内の対立が影響している」

 全国紙政治部記者はこう解説する。創価学会では、来るべき「Xデー」に向けたシミュレーションが本格化している。池田大作名誉会長亡き後の学会運営方針を巡り内部に深刻な亀裂が走り、分裂シナリオさえ浮上しているのだ。


「原点回帰」する学会員

 二〇一〇年五月に脳梗塞で倒れて以来、池田氏の動向は判然としない。最近では聖教新聞がネット上で、六月二十九日に池田氏が創価大学を視察し馬場善久学長らと言葉を交わしたことを報告。

 香峯子夫人が月刊誌のインタビューでラジオ体操を日課にしていると健在ぶりをアピールしているが、機関紙に掲載される近影の表情は硬い。

 学会本部のある東京・信濃町では総本部ビルの建設が急ピ・・・