疑惑まみれの昭和大学理事長
裏口入学と不明朗なカネ
2013年7月号
医学部の裏口入学。小説や漫画のような話だが、噂レベルではあらゆる私立医大、医学部に存在する。しかし実態が表に出ることはほとんどない。今回、私立大理事長が関与して現時点で学生が在学中の重大疑惑が浮上した。
舞台になったのは昭和大学。一九四六年に設置された大学で、偏差値では慶應義塾大学医学部、東京慈恵会医科大学などに次ぐグループに属する難関大学だ。前身となる昭和医学専門学校ができたのは一九二八年、現在の小口勝司理事長は創立者の孫にあたる。
「自殺」した理事長の実兄
昭和大学出身のY医師は、問題の裏口入学の現場に居合わせた人物から直接話を聞いた。昭和大で要職を務めたK医師は現在、大学を離れ都内ターミナル駅近くで開業しているが、Y医師に対して「大学は腐っている」と漏らしこんな話を打ち明けた。
「都内で開業している顔見知りの医師を伴って理事長を訪ねた。その医師が『息子の件で』と現金を差し出すと、理事長はそれを受け取った」
事前に、一億円との話ができていた。その「息子」は実際に入学を果たし、同大医学部に在学中だという。実は、昭和大学は数ある医・・・