■裏通り
2013年7月号
小誌は権力や権威を照射する雑誌です。当然、反論や抗議を招きます。これに対して我が方は、訂正やお詫びはしないことにしております。その結果、何が起こるかといえば、いうまでもなく訴訟で、多い時には一時に五件も抱えておりました。同一号で二件も提訴されたこともあります。敗訴した場合は厳しく、「影響力大につき」(判決文より)として、相場を大きく上回る賠償金を課せられ、同業から「ケタ違いにしてくれた」と怨まれたものです。顧問弁護士を複数置き、敗訴に備え法務費を積み立てております。
ところで、昨年末の金子原二郎氏(長崎県元知事)への勝訴を最後に、裁判沙汰はゼロとなっています。もちろん、初めてのこと。殷賑をきわめた頃を思うと嘘のようです。これをどう受け止めるべきか、当惑しています。英エコノミスト誌には訴訟はない(成功しない)と言います。『選択』とコトを構えても得にならないということが浸透してくれた結果だとすればありがたいのですが、これはもう少し様子を見ないとわかりません。
心配なのは、雑誌がいつの間にかいわゆる「沈香も焚かず屁もひらず」になっているのではということです。いずれにせよ訴訟・・・