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連載

西風 386

橋下を絡め取る関西財界

2013年7月号

 威勢はどこへ消えたのか。六月二十六日に神戸市内で開かれた関西電力の株主総会に橋下徹大阪市長の姿はなかった。橋下氏自身は出席せずに、昨年と同様、脱原発などの株主提案は行ったが、「あからさまにトーンダウンしている」(市政担当記者)。

 昨年八月に運転を再開した関電の大飯原発3・4号機は日本で唯一稼働し続け、九月の定期点検まではフル稼働で関西圏の電力を賄い続ける。

 橋下市長は昨秋まではすぐにでも停止するように当時の民主党政権に申し入れを行っていた。しかし、今年二月に大阪府・市の「エネルギー戦略会議」がまとめた「二〇三〇年までの原発ゼロ」という政策案を不採用にしている。

「日本維新の会の共同代表である石原慎太郎氏など原発維持派への配慮以上に、地元財界を意識している」

 全国紙社会部記者はこう語る。

 五月二十七日、関西経済連合会は理事会を開き森詳介会長の続投を決めた。森氏は関西電力の会長で、福島第一原発事故後の一一年五月に関経連会長となり、今回二期目に突入することとなった。
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