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政治

《土着権力の研究》東京都 都水道局

日本の水道事業を牛耳る「利権王国」

2013年6月号

 水と安全はタダ―。日本人の平和ボケを揶揄する際に用いられるが、豊富な水が安価で手に入ることが前提になっている。しかし実際には、治安を維持する警察・防衛に多くの予算が投入されているのと同様、安全な水を手に入れるためには多くのカネが必要だ。

「東京都水道局は日本最大の水道事業体であり、数千億円の予算を差配する閉じられたムラ社会に君臨する独占企業。東京都の隠れた伏魔殿になっている」

 この春まで水道関連企業に勤めていた関係者はこう証言する。

 日本では水道法の規定により、水道事業は各自治体が行うと決められている。この場合の自治体とは原則として市町村のことであり、各自治体は一般会計とは別に公営企業としての水道局(部)を持ち独立採算制をとる。

 実際には「八割近くの自治体水道事業が赤字」(前出関係者)といわれ、一般会計からの補填により成り立つ。その中で規模が突出しているばかりか、大幅黒字経営を続けているのが都水道局だ。


自民党都議との密接な関係
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