ボロボロ野党に「再編機運」
参院選後「保守新党」結成を狙う
2013年6月号
七月の参院選を控え、安倍晋三首相が高い内閣支持率を堅持する一方、野党各党は後退基調に歯止めがかからない。民主党は旧社会党系と保守系議員の溝が埋まらない。日本維新の会は共同代表の橋下徹大阪市長の従軍慰安婦などをめぐる発言で支持率が急降下し、選挙協力を進めてきたみんなの党は袂を分かった。とはいえ、このままの枠組みで七月の参院選後も自民、公明両党による安倍政権が継続して次の衆院選に臨むとは考えられない。自民党勝利の反動で野党が流動化して、その余波が自民党に及ぶ展開が想定される。
維新の会は「東西分裂」
参院選の焦点は、与党が勝利し参院でも過半数を占めるのか否かである。十議席程度と見込まれる公明党と合わせて、連立与党が参院全体の過半数ライン百二十二議席以上を獲得するとの予測が目下支配的で、自民党単独の参院過半数の可能性さえ指摘されている。
衆院選は二〇一六年の任期満了かその直前までないとの見方が強い。だが七月の参院選とのダブル選挙に加え、十一月に想定される「一票の格差」をめぐる最高裁判決で「違憲」の審判が下り衆院解散に直結する展開は否定しきれない。与野・・・